空調服とは?現場監督は積極的に着てみよう!

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屋外や空調設備がない場所で作業をする場合、熱中症対策をしっかりと行う必要があります。作業現場では空調服などで対策する場合が多く、それぞれの作業員が空調服を着ることができる体制を整えましょう。まずは現場監督が空調服を着て、作業員も気軽に着られる環境作りが大切です。

これから、空調服の種類や着るメリット・注意点などをご紹介します。

空調服とは?

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空調服とは小型ファンが内蔵された服のことで、屋外や空調設備がないところでの作業を快適にできます。ファン付きの服を「空調服」と呼ぶことが多いですが、本来の空調服は「株式会社空調服」の社名および商品名です。

よって、「ファン付きウェア」や「ファン内蔵型上着」ということもあります。メーカーによって商品名が異なるため、注意しましょう。空調服の仕組みは、ファンからの外気を体に流し、汗を気化させることです。液体が気体になる際、周囲から熱を奪います。

その熱を「気化熱」といい、体を冷やしてくれるのです。空調服の中を通った湿った空気は、袖口と襟元から出ていきます。空調服を購入する時には、着用する作業着とファン・バッテリーを用意します。空調服用のファンは小型のものが多く、直径10cmぐらいです。

専用の服には小型ファンを装着する部分があるため、直径が合ったものを選択しましょう。蓋を外して羽を掃除できる商品や防塵フィルター付きの商品もあるため、機能性を重要視することが大切です。風量や時間の調整は、バッテリーのオン・オフのボタンで行います。

バッテリーは「稼働時間」や「風量」によって、価格や寿命が異なるため、注意が必要です。平均的な寿命は3~4年と言われますが、総合的な稼働時間によって変わってきます。小型ファンやバッテリーは約1年の保証期間を設けていることが多いです。

空調服にはどのような種類があるの?

ファンを取り付ける作業服には「長袖タイプ」「ベストタイプ」「半袖タイプ」の3種類があります。長袖タイプは、肌を露出できない仕事に最適です。例えば、火や危険な薬剤を取り扱う現場では、肌にそれらが触れるのを避けなければなりません。

よって、長袖タイプの作業着を着用します。長袖タイプの作業着は、厚みや重さがあり、動きづらいのが欠点です。また、ファンによって作業着が膨らむと、狭い場所でひっかけてしまうリスクもあります。価格も半袖タイプやベストタイプより高いです。

多くの作業員が着用しているのが、ベストタイプになります。ベストタイプは袖がないため、軽量かつ動きやすいことが特徴です。ファンはお腹から腰にかけて付けることが多く、激しい動きを妨げない作りになっています。

ベストタイプは、首元や袖などの通り道が多く、すぐに涼しくなることもメリットです。価格も長袖タイプや半袖タイプより、安くなっています。半袖タイプは、長袖タイプとベストタイプの中間的な位置にあり、価格や見た目で選ばれています。

空調服を着るメリットとは?

空調服を着るメリットは、熱中症対策ができることです。高温多湿の環境でも、涼しい状態を作れます。特に炎天下での屋外や人が密集する会場では、空調服は効果的でしょう。また、汗をかく量が抑えられるのもメリットです。

汗をかいてしまっても、空調服によってすぐに乾きます。よって、湿疹やあせもなどの肌トラブルを減らせるのです。さらに、汗がこもってしまうと、雑菌が繁殖しやすくなります。汗の臭いや体臭を減らす効果もあり、作業員のストレスを減らせるのはメリットでしょう。

空調服で快適に作業ができるようになると、作業効率を上げられます。空調服を着ない現場では、1時間ほど作業して30分休憩するなど、頻繁な水分補給と休憩が必要です。

一方、空調服を着た場合、体力が温存できるため、作業時間を少しだけ増やせます。そして、作業員全員が空調服を着ていれば、作業効率が大幅に上がるのです。

空調服の注意点とは?

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空調服はバッテリーや小型ファンを使うため、取り扱い方には注意しましょう。事前に説明書を読み、着用方法や注意点を理解することが大切です。例えば、ファンに水分や大きなゴミが入った場合、正常に動かなくなる可能性があります。

回転する羽にホコリやゴミが付いていると動きが悪くなるので、定期的に手入れをしましょう。また、作業着の中にバッテリーと小型ファンを入れるため、重さが増えます。作業着も常に膨らんだ状態になるのは注意点です。

ファンが回る際、「ブーン」と言った回転音が聞こえます。屋外での作業現場やイベント会場・スポーツ観戦では、他の人が気にならない程度の音量です。ただし、屋内会場や電車の中など、静かな場所では音が目立ってしまうため、注意しましょう。

また、バッテリーが切れてしまうと、ファンが動かず、空調服の効果が期待できません。バッテリーの連続稼働時間を把握し、作業前にはしっかりと充電をしておきましょう。予備のバッテリーや充電器を用意するのも手段です。

空調服の効果で涼しい環境を作ることは可能ですが、熱中症対策では水分補給や休憩が重要です。よって、空調服を着ているからといって、水分補給や休憩を怠ってはいけません。現場監督は作業員の体調を管理するためにも、空調服を着ている人と着ていない人がいる場合は、しっかりと把握しておきましょう。

現場監督が空調服を着たほうがいい理由とは?

空調服は現場監督が積極的に着用し、作業員が気軽に着ることができる雰囲気を作りましょう。新人や若手の作業員は、空調服を着たくても、現場監督や上司が着ていないと使用しづらいです。屋外や空調設備がない空間では、熱中症対策をしっかりと行う必要があり、空調服は役立つでしょう。

また、空調服を着ることで作業効率を上げられますが、暑さによるストレスを緩和できるのもメリットです。作業員同士の衝突や喧嘩も減り、作業現場の雰囲気を良くできます。さらに、現場監督は現場を指揮するリーダーとして、適切な判断ができないといけません。

暑さや疲れを減らせる空調服は、判断力を鈍らせないためにも活用しましょう。

空調服を着て、熱中症対策を強化しよう!

空調服は、取り付けたファンからの風によって、汗を気化して涼しくするという効果が期待できます。空調服には長袖タイプとベストタイプ・半袖タイプがあるので、目的や作業内容・価格などを総合的に判断して、最適なものを選びましょう。

また、空調服を着るメリットと注意点を理解し、現場監督だけでなく作業員にも着てもらうことが大切です。

これを参考に、空調服を着て、熱中症対策を強化してみてください。